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ダイオキシン対策

ダイオキシン類対策特別措置法(概要)

 この法律は、ダイオキシン類が人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある物質であることにかんがみ、ダイオキシン類による環境の汚染の防止及びその除去等をするため、ダイオキシン類に関する施策の基本とすべき基準を定めるとともに、必要な規制、汚染土壌に係る措置等を定めることにより、国民の健康の保護を図ることを目的とする。

ダイオキシン類とは

 ダイオキシン類とは、「ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン」(PCDD)、「ポリ塩化ジベンゾフラン」(PCDF)及び「コプラナーポリ塩化ビフェニル」(Co-PCB)という物質であり、これらの3物質をまとめて「ダイオキシン類」と定めている。
ダイオキシン類は、使用するために意図的につくられるものではなく、他の物質を合成したり、廃棄物を焼却したりする過程で副産物として発生する毒性の強い化学物質である。
 

ダイオキシン類の有害性

 ダイオキシン類の有害性については、下記のものがあげられている。
○塩素挫創
○発がん性
○胎児の奇形
○生殖毒性(妊娠率の低下、精子の減少、胎児出生時体重減少等)
○免疫機能の低下
ただし、上記の有害性はダイオキシン類のなかでも最も強い毒性をもつ2,3,7,8-四塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(2,3,7,8-TCDD)についての疫学研究により指摘されているものであり、その他の物質は動物実験では指摘されているものの、人に対する影響につては現在も研究中である。

ダイオキシン類対策工事の流れ

測定・分析
焼却施設の解体作業を行う前に、空気中のダイオキシン類濃度及び設備の内部に付着した物に含まれるダイオキシン類濃度の測定を行う必要があります。
この測定は、作業に従事する労働者に適切な保護具を使用させるための管理区域を決定するために行うものである。
また、廃棄物を処分するときにも重要なものでもある。
解体作業計画の届出労働安全衛生法第88条及び労働安全衛生規則第90条第5条の3に定めるところにより、廃棄物焼却炉(火格子面積2㎡以上又は焼却能力が1時間当たり200㎏以上のものに限る。)を有する廃棄物の焼却施設に設置された廃棄物焼却炉、集塵機等の設備の解体等の仕事を行う事業者は、工事開始日の14日前までに計画書を労働基準監督署に対し、届出を行う必要があります。
仮設工事除染・解体作業を行う前に、ダイオキシン類等により汚染された有害な粉じん等の拡散を防止するために足場等で設備を囲う。また、必要に応じてビニールシート等による養生や土壌汚染防止のために土間を設ける。
付着物除去作業
設備内部を高圧洗浄等によりダイオキシン類を含む付着物を除去をします。
汚染された水は薬剤及びろ過装置で処理し、再度洗浄水として使用します。
最終的には、河川などへ放流となります。(排出基準を満たした場合)
焼却施設解体作業重機等による解体
廃棄物の処理
ダイオキシン類を含んだ廃棄物は、ダイオキシン類濃度により処分方法が変わります。
ダイオキシン類濃度が3ng-TEQ/g以上含んだ廃棄物は、特別管理産業廃棄物となりそのままでの埋立処分ができません。中間処理をし3ng-TEQ/g以下に落とし管理型での埋立処分となります。

ダイオキシン類対策工事例

測定・分析

・汚染物のサンプリング調査
労働安全衛生規則第592条の2の定めにより、解体対象施設の汚染物のサンプリング調査が義務づけられています。この 調査結果に基づき解体作業管理区域及び保護具が決定します。
また、調査の結果3,000pg-TEQ/gを超えるダイオキシン類が認められたときはその周囲の箇所(少なくとも1ヵ所以上)における汚染状況の追加調査を行わなければなりません。
・作業前の空気中のダイオキシン類の濃度の測定
焼却設備の停止から1年以上経過している場合は、この測定を実施しなくてよい。ただし、過去1年以内に灰出し作業等の発じん作業を行った場合は実施しなければならない。
測定を実施する必要がない場合は、汚染物の調査結果のみを用いて管理区域及び保護具を決定する。

仮設工事

 ・煙突仮設足場の設置
 煙突などの建築物は、足場で囲いダイオキシン類を含む有害物質の飛散・拡散を防止します。
 ・屋外焼却炉解体ヤードの設置
屋外に設置されている焼却炉は、足場等で囲いその中で作業を行います。出入口には、シャッターを設け、解体材などの搬出を行います。
 
 
 ・解体ヤード内部シート養生
足場内部は、ポリエチレンシートを張りダイオキシン類を含む有害粉じんの飛散・拡散を防止します。

付着物除去作業

・設備内部除染作業
高圧水により付着物を除去します。
※労働安全衛生規則により、焼却設備内部に付着したダイオキシン類を含むものを除去した後に作業を行わなければなりません。
 ・煙突内部の除染作業
煙突内部は、耐火レンガなどが積まれているため人が中に入り除染作業を行うとレンガがくずれてくる恐れがあるため回転ノズルにて除染作業を行います。

解体作業

 ・解体作業
重機等を使用し、設備を解体します。
解体中の粉じんを抑制させるために散水を行います。

使用機材

 負圧除じん装置
 エアシャワー装置
 空気清浄装置
 回転ノズル
 高圧洗浄機
147MPa

使用保護具

レベル1

 呼吸用保護具 防じんマスク又は電動ファン付き呼吸用保護具
作業衣    粉じんの付着しにくい作業着。ただし、直接水に
ぬれる作業については、スプレー防護用密閉服(JIS T 8115 タイプ4)で耐水圧2000㎜以上を目安とする。
保護手袋   軍手
作業靴    安全靴

レベル2

呼吸用保護具 防じん機能を有する防毒マスク
保護衣    浮遊固体粉じん防護用密閉服(JIS T 8115 タイプ5)
で耐水圧1000㎜以上のもの。
直接水にぬれる作業については、スプレー防護用密閉服(JIS T 8115 タイプ4)で耐水圧2000㎜以上のもの。
保護手袋   化学防護手袋(JIS T 8116)
保護靴    化学防護長靴(JIS T 8117)
 

レベル3

 呼吸用保護具 プレッシャデマンド形エアラインマスク(JIS T
8153)又はプレッシャデマンド形空気呼吸器(JIS T 8155)(面体は全面形面体)
保護衣    浮遊固体粉じん防護用密閉服(JIS T 8115 タイプ5)
で耐水圧1000㎜以上のもの。
直接水にぬれる作業については、スプレー防護用密閉服(JIS T 8115 タイプ4)で耐水圧2000㎜以上のもの。
保護手袋   化学防護手袋(JIS T 8116)
保護靴    化学防護長靴(JIS T 8117)
 

レベル4

 保護衣  ・送気形気密服(JIS T 8115 タイプ1c)
    ・自給式呼吸器内装形気密服(JIS T 8115 タイプ1a)、
及び自給式呼吸器外装形気密服(JIST8115タイプ1b)
保護手袋 化学防護手袋(JIS T 8116)
保護長靴 化学防護長靴(JIS T 8117)

保護具・解体方法の選定

測定結果による保護具の選定
解体方法の選定
0
1
4
8
4
2
株式会社エコプロ

〒069-0212
北海道空知郡南幌町南12線西13番地
TEL.011-378-7011
FAX.011-378-7012
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